2014年

5月

07日

オーベルジュ土佐山・温泉井戸の洗浄

温泉の春!

皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

春が温泉の季節なのかどうか、人それぞれだとは思いますが、

まあいいじゃないですか、今日は温泉がテーマなのです。

 

 

じゃん! 高知市土佐山にあるオーベルジュ土佐山

 

モダンなデザインでありつつ、木のぬくもりをいかした贅沢な作りのホテル、

ホスピタビリティ溢れるきめ細やかなサービス、

地元の幸をいかした絶品のお料理、心も体もあたたまる良質な温泉で、

全国的にもその名を轟かせております。

 

今日の現場はこのオーベルジュ土佐山の、そう温泉。

温泉井戸の洗浄に行ってまいりました。

 

土佐山には高知の中心を流れる鏡川の源流が流れます。水が透明!

温泉取水ポイントもこの鏡川源流沿いにあります。

 

温泉井戸の洗浄は、毎年1回定期的に行っている大切な仕事。

なんで井戸の洗浄が必要になるかというと、下の写真をご覧ください。

 

温泉取水パイプ。外側に濃い灰色の皮のようなものが付着しているのが

わかります。これが温泉成分。

 

この温泉成分が井戸の管、特にスクリーンと呼ばれる

水を引き込むために網の目のよう(正確に言うとスプリングのような巻線状)

になっている金属の隙間に詰まると、温泉の出が悪くなったり、

最悪くみ上げられなくなってしまうのです。

 

スクリーンの部分は井戸の底から地下約30mまで、

井戸全体の長さは全長60mなので、この長~い

管の中の温泉成分をきれいに落とさねばなりません。

 

地中60mまで続く温泉井戸の孔。

 

井戸の管の洗浄(専門的には孔内洗浄)には、

さまざまな方法がありますが、オーベルジュ土佐山の

温泉井戸ではスワブ玉(タワシのようなもの)を上下させて

温泉成分をこそげ落とし、ピストンの作用で泥や汚れをかき出す

スワビング法を取り入れ、洗浄に当たっています。

 

下の部分がスワブ玉(たわしのようなもの)。重りで下げ、ウインチで

引っ張って上げます。これを上げる時、上についているゴムが孔をふさぐため、

孔内が一時的に真空状態となり、水が引っ張られることによって付着した

汚れがかき出されていきます。

 

もちろん汚れをちゃんとかき出すには、1回や2回のスワビングでは

たりませんので、60mの孔内を何度も何度も上げ下げして行います。

今回は汚れがちゃんと落ちるまで約4時間かけて行いました。

 

井戸の孔はこの柵の中、約4時間永遠とスワブ玉の上げ下げが続きます。

 

洗浄終了後孔内の水面の高さを計測する水資源担当・藤岡。

洗浄前と変わらず、地下4m50cmの地点に温泉の水面はありました。

 

洗浄が終了したら、メンテナンス済みの取水ポンプとパイプを井戸に戻します。

ちなみに、この井戸からオーベルジュ土佐山までの約1.5kmの区間は

地中にパイプを這わせて温泉を送り込み、浴場近くにある約10トンのタンク

に保管。このタンクが満タンになると、ポンプのくみ上げが自動的に止る

仕組みになっています。

 

右端がポンプ、その横が取水のためのパイプですね。

ポンプの長さが1m、パイプの全長が24mなので、

都合、地下25mの地点で温泉をくみ上げていることになります。

 

ポンプをパイプにつなげて、井戸に挿入。

 

向こうに見えるクレーンのオペレーターと息を合わせ、少しずつ入れていきます。

 

深い井戸なので、パイプつなぎが大変です。

 

仕上げに行うのが揚水試験。洗浄後の温泉がきれいになっているか、

くみ上げる水量が元の通りで安定するかのチェックを行います。

 

揚水試験のためパイプの端に排出口を取り付けます。

 

排水ホースを川に向かって這わせます。

 

水量がが安定してきたところで揚水試験開始。

10リットルのバケツに何秒でたまるかをストップウォッチで計ります。

この温泉井戸の流量は毎分30リットルなので、10リットル20秒で合格です。

 

温泉を口に含み、官能検査を行う藤岡。品のいい硫黄匂、良質な温泉です。

ちなみに水温が約18℃なので、厳密に表現すると冷泉です。

 

オーベルジュ土佐山フロントマネージャー・明智様にもご確認いただきました。

 

明智様の話によると、この地下に温泉があるのではないかというのは、

もうずっと前から地元の人たちが噂していたとのこと。

なんでも、昔から河原の石に温泉成分が付着していたのだそうです。

 

そんな折、土佐山村(2005年に高知市に合併)の人口が徐々に減少し、

過疎化・高齢化等の問題が意識されるようになりました。

地域の住民は地域おこしの会を作って議論を重ね、

レストラン・ホテルを併設した温泉施設の建設を計画。

公設民営で1998年に完成したのが、このオーベルジュ土佐山なのです。

 

同じ敷地内には、地場産野菜の直売所・とんとんの店をオープンさせ、

地元野菜の需要を拡大。オーベルジュと合わせて約30名の地元雇用を

生み出しています。この試みは2004年度の「地域づくり表彰国土交通大臣賞」

受賞しています(詳しいいきさつはコチラのサイトまで)。

 

地元住民の熱い思いがこもったこの温泉。

パイプの目詰まりなどで流れを止めることがないよう、

相愛では年に一度の定期洗浄をしっかり務めさせていただきます。

 

オーベルジュ土佐山には日帰り入浴もありますので、お近くの方、

いやそうでなくても、高知にお越しの際はぜひ一度利用してみてください。

質の良い温泉が皆様の日頃の疲れをじんわりと癒してくれることでしょう。

 

以前、土佐山村に住みオーベルジュにもたびたび通ってたという藤岡。

「いい温泉ですよ~」。

 

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